「2012年7月」のブログ記事

札幌の税理士ブログ 自社の経営理念を前面に出し過ぎることの危うさについて

色々な会社のホームページやブログなどを拝見すると、「結局この会社は何をやっている会社なのだ?」と疑問に思ってしまうことがよくあります。

経営者の有する「経営理念」が一人歩きして、会社そのものが地に足が付いてない状態であることが多いです。


 

そもそも会社というものは、ユーザーに対して何らかのモノなりサービスなりを提供するものでありますから、それら提供物は具体的かつ簡潔である必要があります。そうでなければユーザーの立場からすれば「で、結局何だかよくわからないんだけど、一体アンタは私に何をしてくれるの?」ということになってしまいます。


 

当たり前のことなのですが、その当たり前のことができていない会社が結構多いような気がしております。


 

具体例を挙げましょう。


 

ホームページを開くと、いきなり飛び込んでくるキャッチフレーズ。「社会と人との調和を図り、環境にやさしい次世代の・・・」。

その文言自体は確かに立派なのですが、これでは何の会社なのかがさっぱり分かりません。

で、会社案内のページを開くと、小さな字で「業務内容:ホームページの制作」などと書かれており、そこでようやく「ああ、ホームページ制作会社なんだな」とわかるのです。


 

もちろん、人それぞれ考え方は異なりますので、私の申し上げていること全てが、全ての人にとって正しいわけではありません。例えば、その経営者様の意図するビジネスの範囲がごく限られたコミュニティ内であり、そのコミュニティの中で必要最小限の売上を獲得すればよい、というのであれば、それはそれで構いません。コミュニティ内においては、その経営者様の業務内容等は既に周知されておりますので、今更詳しい説明も不要だろうからです。


 

しかし、これをもう少し広げて、万人に向けて業務展開したい、ということであれば話は違ってきます。

万人に向けたメッセージは、もっと具体的であり、かつ簡潔である必要があります。そうでなければ万人の心にスッと落とし込まれません。

「結局アンタ誰?」では困るのです。


 

ビジネス本などを流し読みすると、やたらと「経営理念」の必要性が強調されているケースが多いのですが、あえて私の持論を述べますと、ユーザーに対する情報発信という部分においては、理念なんぞは一歩奥に引っ込んでるぐらいが丁度良いと思います(理念の存在意義を否定するものではありません、それ自体はとても大事なことです)。

極論ですが、夢や理念でメシは食えません。

メシを食うタネは、もっと具体性を有したものであり、かつ数値的なものです。


 

夢や希望、社会貢献などをキャッチフレーズにした文言が世の中に溢れております。これは或る意味、昨今の暗いご時勢を逆に反映したものでありましょうが、しかし多くの会社様は(ごく一部の例外を除き)その存在および活動自体が社会に夢を与えて貢献するものでありますから、もっと自信を持ち、顧客に対しては「私の業務内容はコレです!」と簡潔明瞭にアピールすべきではないでしょうか。

札幌の税理士ブログ NPO法人の会計基準について

弊社は、複数のNPO法人様を支援させて頂いております。


 

さて、NPO法人の会計は、一般の株式会社とは少々異なります。

具体的にはNPO法人会計基準というものが制定されており、この基準に沿って会計を行うことになります。


 

同基準においては、NPO法人は、各年度ごとに、次の書類を作成することになっております(これを財務諸表等といいます)。


 

1.活動計算書

   … 一年間の収入や経費などを記載し、年間の利益(または損失)がいくらで

     あったかを表します。一般法人における損益計算書に相当します。


 

2.貸借対照表

   … その年度最終日の資産・負債の状況を表します。


 

3.財産目録

   … 上記2の貸借対照表に記載されている資産・負債の具体的名称や数量・

     価額等を詳細に記載します。



 

そして更に、所定の注記をする必要がありますし、複数の事業を行っている場合はその事業ごとに区分して記載する必要もあります。


 

意外と結構、大変なのです。


 

詳細はこちらのサイトに掲載されております。


 

みんなで使おう!NPO法人会計基準



弥生会計など一般の会計ソフトを使用する法人様が多いのですが、それらのソフトは一般の株式会社に関する会計には準拠していても、NPO法人の会計基準には準拠していないケースが多いのです。


 

弊社がお奨めするNPO法人向け会計ソフトは以下の通りです。


 

ソリマチ 会計王13 NPO法人スタイル


 

TKC NPO法人会計データベース

 

それぞれの長所を述べますと、まずソリマチはお値段的にお手頃です。そしてTKCは、例えば複数の介護事業所を展開しているような規模の大きい法人で、TKC加入の会計事務所と密な連携を取る必要がある場合に便利です。


 

それぞれの長所を考慮しながら、自社に最も適したソフトを選択しましょう。

もちろん、弊社で経理代行することも可能です。

お見積り等はお気軽にお問合せ下さい!

札幌の税理士ブログ NPO法人の法人地方税均等割の減免措置について

さて、今回はNPO法人の税金について少しだけ述べたいと思います。


 

我が国の法人は、原則として様々な税金を支払う必要があります。その代表例は、法人税、そして法人地方税です。法人が決算で利益(所得)を計上すると、その利益に応じて一定の税率による法人税、法人地方税を納めなければなりません。


 

ここで法人地方税について更に詳しく述べますと、まず次の二つに分かれます。


 

1.都道府県民税 … その法人が所在する都道府県に納付するもの。

2.市町村民税 … 同じく市町村に納付するもの。


 

なお政令指定都市の場合、上記2は区ごとに判定されます。つまり例えば札幌市の場合、本店が中央区、支店が北区にあるとすれば、それぞれ中央区と北区に市民税を納めなければなりません。あまり安易に札幌市内に支店網を展開してしまうと、納税負担が一気に増えてしまいますのでご注意を。


 

「でも赤字だったら税金を払わなくてもいいんでしょ?」


 

いいえ、赤字でも払う税金があるのです。

法人地方税は、更に次の二つに分かれます。


 

1.所得割 … 法人の利益(所得)に応じて一定の税率が課されるもの。

2.均等割 … 法人の資本金・従業員数に応じて一定の税額が課されるもの。


 

ですから、たとえ赤字決算であったとしても、均等割だけは納めなければなりません

この均等割は、北海道民税は年間2万円札幌市民税は年間5万円その他の市町村は6万円であることが多いです。詳しくは市町村にお尋ねください)です。つまり札幌市に本店を構える法人は、どんなに赤字であっても最低7万円の法人地方税均等割を納めなければならないのです。



 

以上が前置きで(長い!)、ここからが本番です。


 

NPO法人は、一般の株式会社とはそもそも活動主旨が異なります(非営利)ので、税法上は優遇措置が採られております。

まず、その事業活動全てに対して法人税を課すのではなく、いわゆる34業種収益事業から生じる所得に対してのみ法人税を課すことになっております。つまり、この収益事業に該当する事業を行っていないNPO法人は、法人税を納める必要がありません。


 

34業種の収益事業とは何なのかは、コチラのURLをご参照ください。


 

そして更に、上記で解説した均等割についても、減免措置がございます。

収益事業を行っていない法人については、毎年4月30日までに、均等割の申告書と共に「均等割減免申請書」を窓口に提出すれば、均等割の納付を免除してもらえます。

 

より詳細な手続き等については、コチラをご参照ください。

【札幌市】NPO法人の法人市民税について知りたい



 

ただし、くれぐれもご注意頂きたいことがあります。


 

上記の減免措置は、全国すべての地方自治体に適用されているわけではありません。

つまり、「均等割だけは納付してください。」という市町村が、いくつか存在します。

詳しい資料がないので何とも言えませんが、少なくとも私の知る限り、北海道内で減免措置を講じていない市町村はいくつかございます(あえて具体名は申しませんが)。ですので、NPO法人を設立しようとするときは、その市町村において均等割の取り扱いはどうなっているのか(減免措置は講じられているのか)事前に確認する必要があるのでます。

札幌の税理士ブログ 会社経営者が知っておくべき税務調査の知識 その6 ~ 社長が同席する必要はない ~

税務調査を受けたことがある社長は既にお分かりでしょうが、税務調査とは暇なものです。

調査官がパラパラと帳簿や領収書のファイルをめくっている間、社長は何もすることがないのですから。たまに調査官から飛んでくる質問に回答することはありますが、会計処理など難しい事柄については税理士が直接対応しますのでから、けっきょく社長自ら喋ったのはほんの二言三言だけ、というのはよくある話です。

 

そもそも顧問税理士がいるんだから、社長が税務調査に同席する必要がないのでは?

と思う方も多いと思いますが、実はそれが正解です。顧問税理士がいれば、社長自身が税務調査に同席する必要性は法的には無いのです。

 

そうはいっても、税理士が最初から最後まで全て対応するのは事実上不可能です。会社のことを一番よく分かっているのは社長ですから、社長でなければ答えられないことは沢山あります。

税務調査では、調査官はいきなり最初から帳簿をめくり始めるわけではありません。税務調査を始めるにあたって調査官は、その会社がどうやって成り立ってきたか、業界の動向、今後の方向性などを社長から聞き、それら概況を知ったうえで細かい帳簿等のチェックに入るわけです。

 

事業の概況などは、税理士が全て答えられるものでもなく、やはり社長の同席が必要になります。逆に言えば、事業概況さえ答えてしまえば、その後の帳簿のチェック等の際は社長の同席は不要であり、税理士に任せてしまえばいいのです。

 

その後の調査官の質問で、税理士もすぐには答えられないことがあるかもしれませんが、それは後日社長と税理士が打ち合わせた上で回答すれば何ら問題ありません。

 

税務調査の初日は、おおむね次のような展開にすれば良いでしょう。

 

10時:調査官が来社(税務調査の開始)

    その際に「11時から仕事の都合で外出しなければなりませんので、

    私(社長)に対する質問があれば、今のうちにまとめてしていただけますか?」

    と調査官に言います。

 

10~11時:事業の概況などを回答する(できるだけ談笑)

 

11時:外出して、あとは税理士に任せる

 

ちなみに、予定がないのに「予定がある」というのはウソ(虚偽答弁)になりますから、実際に仕事の予定を入れなければなりません。

札幌の税理士ブログ 会社経営者が知っておくべき税務調査の知識 その5

税務調査において精神的にもっともキツいのは、「社長自身が犯罪者扱いされる」

ことかもしれません。

調査官から、あたかも「何か悪いことをやっているんじゃないですか?」と言わんばかりに

厳しく尋問されることも実際多々あるでしょう。

「この取引先からの売上は他にないんですか?」

「接待交際費の中に個人的な飲み食いが入ってるんじゃないですか?」

「社長が個人的に、リベートなんか受け取っていないですよね?」

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さて、税務調査を規定する法律にはこのように明記されています。

 

法人税法第156条

・・・質問又は検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解してはならない。


つまり法律上、税務調査は「犯罪捜査」ではないのだから、会社や社長があたかも脱税しているかのように扱ってはならないと、きちんと法律に規定されているのです

しかし実際のところ、調査官は脱税している人を何人も見てきているわけですし、言ってしまえば調査先に対して追徴税額を課すことが仕事みたいなものですから、税務調査ではあたかも社長が悪いことをしているかのような態度(性悪説)で臨んできます。

ここで社長として大事なことは、税務調査では絶対に「感情的にならないこと」。感情的になってしまったら負けだと思ってください。

調査官の立場になって考えてみてください。彼らも人間です。

機械ではありません。ですから調査官にも感情があります。

「この社長はひどく感情的だな」と思われてしまうと、

調査官も感情的になるのが世の常人の常です。

社長が感情的になってしまい、

「何であなたは俺を犯罪者扱いするんだ!」

「俺が本当だと言っているのにまだ疑うのか!」となってしまうと、

本来はもっと早く終わったであろう税務調査が、調査官も感情的になって長引いてしまい、

それが結果で最終的に追徴税額が増えてしまうこともあるのです。これでは元も子もありません。
 

追徴税額を少なくするためにも、社長が感情的になってはいけません。

また、あまりに調査官の態度がひどい場合は、上記の法律条文を持ち出して反論しましょう。

そして同時に、税理士を上手く使ってください。

税務調査官は、社長から攻撃されるよりも、顧問税理士から攻撃されることを嫌がります(税理士の方が税務を理解しているので、理路整然と適確に攻めてくるからです)。

自分を犯罪者扱いするような態度の悪い調査官に対しては、税理士を使って反論させましょう。

逆に言えば、このような場面で使い物にならない税理士は、はっきり言ってどうしようもありません。

さっさと顧問契約を解除すべきでしょう。


最期に申し添えますが、上記は決して「調査官に媚びへつらいましょう」ということを

推奨するわけではありません。

調査を最小限の苦労で終えるために現実的な方法論を述べたに過ぎません。

 

札幌の税理士ブログ 会社経営者が知っておくべき税務調査の知識 その4

他の会社の話などを聞くと、まったく税務調査に入られたことがない会社もあれば、

3年ほどのペースで税務調査に入られている会社があります。

実は、税務調査がどのくらいの頻度で来るのかは、会社によってまったく違うのです。

そうはいっても、ある程度は税務調査の頻度にも基準があるので、概略ではありますが説明しておきましょう。

・売上が100億円以上あるような大きな会社

  → 3~4年に1度のペース

・売上や利益が大幅に伸びている会社

  → 4~5年に1度のペース

・パチンコ業など、不正が多い業種の会社

  → 4~5年に1度のペース

・過去に重加算税を課されたことのある会社

  → 3~4年に1度のペース


これらはあくまでも基準ですが、これらに該当しないのであれば、

ある程度売上があっても、税務調査は6~7年くらいに1回の割合になるでしょう。

かなり業歴が長い社長に聞いてみても、

人生で多くて4~5回くらい税務調査を受けたくらいが最大回数ではないでしょうか。
 

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またよく聞かれるもので、「優良申告法人であれば税務調査に入られない、

もしくは税務調査があってもあっさり終わるのでは?」という質問があります。

優良申告法人とは、税務署が5年に一度の税務調査で、適正な申告と納税がされ、

かつ経営内容が優良で問題ないとして表敬する法人のことです。

 

優良申告法人に認定されると、地元の税務署長が来社し、

表彰状を渡されるとともに、写真撮影まで行われます。

確かに以前から税務署では、優良申告法人であれば税務調査をあまり行わない、

もしくは税務調査に入っても、短い日程で終わるという慣習があります。


しかし、最近では優良申告法人の制度も見直されています。

というのも、過去に優良申告法人であるとされた会社が、

そもそも税務調査に入られにくいというのはおかしい(つまり、その後に悪いことをする可能性は排除できない)こと、

また優良申告法人はかなりの納税をしている会社なのですが、

長引く不景気で、優良申告法人自体が極端に減っていることも事実です。
 

法人会などによっては、「御社もぜひ優良申告法人で!」などと営業されると聞きますが

そのために多くの納税することは、あまりおすすめできることではありません。

税務調査を嫌がる以前に、まず経営のことを本気で考えなければならないのが経営者ですから。

 

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