「2012年8月」のブログ記事

札幌の税理士ブログ 「昨今景気の良い業種」は果たして存在するのか?

色々な経営者様とお会いする際、「今儲かってる業種は何ですか?」とよく聞かれます。

 

まあ、本気半分、大阪の「儲かりまっか」「ぼちぼちでんな」的なユルイご挨拶(大阪の方、ごめんなさい)であろうと解釈しておりますので、私は正直あまり本気で返答はしないのですが、大体は「ありませんねぇ、しいて言えば業種ではなく、経営者次第でしょうか。」と返答しております。

 

より正確に言えば、儲かっている業種は全く無いワケではないでしょう。しかし例えば一昔前の債務整理バブル時における弁護士業界のような、時流を反映した瞬間風速的な儲けはあったとしても、その景気が中長期的に持続するような業種は恐らく皆無ではないかと思います。

 

巷では「これからは高齢者向けビジネスだ」「介護だ」「サ高住だ」と言われております。確かに我が国の高齢化はどんどん速度を増しておりますので、そのマーケットも比例して増えてはいきます。が、世間の人が想像するほど介護ビジネスの利幅は高くありませんし、参入業者数が増えるにつれ経営の難易度もどんどん増していきます。

 

つまり、儲かっている業種は、短期的にはあったとしても、その儲かり度合いが中長期的に持続する保証はまず有り得ませんし、ましてや昨今の厳しいご時世、経営者様の経営力がモノを言うばかり、というのが実態でありましょう。

 

と、ここまで申し上げたついでに、私は更に必ずこのように続けて申し上げることにしております。

 

「例えどんなに景気の厳しい業種であったとしても、その業種の社会的な需要がゼロになるワケではありませんよ。」と。

 

具体例を申し上げましょう。

 

札幌のススキノは、閑古鳥状態です。

とにかく人通りが少ない。一昔前と比べると、明らかに寂しい状態です。

 

が、決して人通りが「ゼロ」ではないのです。

 

以前よりも人通りが減っただけで、決してゼロになったワケではないのですから、少なくとも一定の需要は残っているのです。需要と供給のバランスが狂ってしまっただけなのです。
 

ですから、サービス向上・集客努力を続けているお店は生き残りますし、そうでないお店は消えていきます。ここで声を大にして申し上げたいのは「全てのお店が潰れてしまうワケではない。」ということです。

 

現に、弊社のクライアント様には、ススキノで急激に成長している飲食店経営の会社様がございます。本当にススキノは不景気なのか?と疑ってしまうほどの勢いぶりです。

 

厳しいご時世ではありますが、それだけに経営者にとっては腕の見せ所であり、ある意味「面白い」時代である、と言えましょう。

札幌の税理士ブログ 会社経営者が知っておくべき税務調査の知識 その8 ~ 税務調査を行う場所について ~

「うちの会社は飲食店なので、お店のフロア内で税務調査されると困るのですが、どう対応すればいいですか?」

 

税務調査となって社長がまず真っ先に悩むのは、「税務調査を受ける場所」です。

会議室や応接室が1つしかなければ、そこを占拠されてしまうと、お客様・取引先が来社したときに対応できません。特に飲食店などの店舗を経営されていると、そもそも会議室なんて無いでしょうから、どこで税務調査を受ければいいのか途方にくれてしまう場合もあります。

 

さて、税務調査を受ける場所は、法律上明確に定められておりません。ですから法律上は、どこで税務調査を受けてもいいことになります。

しかし、税務調査は会社の帳簿類を見てもらうことが必要になりますから、帳簿類を保管している場所で調査をしてもらうのが最も効率的でしょう。

 

しかし、会社で帳簿類を保管しているのだが、会社で税務調査を受けることが事実上難しい場合には、帳簿類を税理士事務所に移送して、そちらで税務調査を受ける、また帳簿類を持参して税務署で税務調査を受けるということが考えられます。

 

「会社で税務調査を受けることが事実上難しい場合」とは、具体的に下記のような場合が考えられます。

 

・会社が店舗で、税務調査を受けるような場所がない

・お客様の出入りが多く、税務調査を見られたくない

・帳簿類の保管は税理士に任せている

 

実際に以下のようなケースがあります。

マッサージ店を営む会社に税務調査が入りました。当初はマッサージの診療スペース(つまりマッサージ台の上)に調査官と座り、いろんな質問に答えていましたが、カーテンで仕切っているだけなので、お客様に内容を聞かれてしまいます。また調査官の方も、電卓で計算しづらいと思ったので、必要な帳簿類を車で税理士事務所に運んで、そこで税務調査を受けることにした、という例です。

 

意外と(?)調査官も、納税者の要望は或る程度受け入れてくれるものです。

やむを得ない正当な事情があるならば、きちんと調査官に伝えれば大丈夫です。

札幌の税理士ブログ 「中小企業の会計に関する基本要領」について

何事も、極めようとすればするほど奥深いものです。

 

決算だって、ただ単に作ればよい、というものではありません(当たり前ですが)。会社法法人税法などの法令、会計基準、会計慣行などに従って適切な処理を行うと共に、かつ金融機関にとって「この会社に是非とも融資をしてあげたい!」と思わせるような内容に仕上げる必要がありますし(決して粉飾を推奨しているわけではありません、念のため。適切な科目配置、詳細な科目内訳書の作成により決算内容の透明性を高めるなど、テクニックはいくらでもあるのです。また普段から「良い決算にするには」という思考を念頭に置いた経営をすると、知らないうちに会社の財務力は安定していきます。まずは「念じる」ことから全ては始まるのです。そのためには「良い決算とは何か?」をまず知らなければなりません。)、かつ税務上もできるだけ上手な節税を図れるような決算にしなければなりません。

 

前置きが長くなりましたが、中小零細企業において、良い決算書を仕上げるための、一つの目安として公表されているものがあります。それが中小企業の会計に関する基本要領です。

 

中小企業の会計に関する基本要領(PDF)

 

中小企業の会計に関する基本要領」の普及・活用策について(中小企業庁)

 

「中小企業の会計に関する基本要領」の適用に関するチェックリスト

 

もともとは「中小企業の会計に関する指針」というものが存在したのですが、ちょっと内容が分厚く(我々職業会計人はサラリと読める内容なのですが、一般の方々が読みこなすのは少々荷が重い内容でした。)、もっと簡素化された基準が必要ではないか、との世間の声が大きくなり、今年初めに制定されたものです。

 

この基本要領に従って決算書を作成すると、どういうメリットが生じるのかといいますと、銀行融資が受けやすくなります。銀行は「ああ、この会社はきちんと基本要領に従っているなぁ」と好印象を持ちます。そのためには、上記リンク先の「チェックリスト」を作成し、顧問税理士が署名捺印する必要があります。

 

信用保証協会の保証料率は下がりませんのでご注意下さい!

(信用保証料率の引き下げは中小企業会計指針に準拠する必要があります!)

 

【 全国信用保証協会連合会からのお知らせ 】

ご注意ください!!中小企業会計割引制度に必要なチェックリストについて

 

一つだけ、注意すべきことがあります。

あえてここに書かずとも当たり前のことなのですが、この基本要領に忠実に従った決算を作る必要があります。もしそうではなく、虚偽の決算書を作っていたことがバレてしまうと、それはそれは大変な信用失墜に繋がります。その会社だけではなく、当然ながらチェックリストに署名捺印した税理士も損害賠償請求の対象となります。保証協会は、どうやら虚偽の決算を作成した税理士の名前を今後は公表し、その税理士の関与先に対する融資を厳格化する方針のようです。ああ怖い怖い。

 

つまりそれだけ、税理士も命を懸けてチェックリストにサインする、ということです。それだけのリスクを背負うわけですから、中途半端な仕事は出来ません。その姿勢が結局は良い仕事に繋がり、金融機関の信頼を得るのです。別に金融機関に信頼を得るために仕事してるわけではありませんが、まあ「世間様の信頼を得ているかどうか」の一つの目安と考えればよいでしょう。

 

弊社は、原則としてこの基本要領に完全準拠した決算書を作成しております。

「そんなの嫌だ。ウチの決算は見栄えよく偽造・粉飾して欲しい」とお望みの方は、他の会計事務所へどうぞ・・・、というのは半分冗談ですが、それぐらいの意気込みでおります。

札幌の税理士ブログ 会社経営者が知っておくべき税務調査の知識 その7 ~ 話し過ぎは禁物 ~

税務調査の初日は通常、午前10時から始まります。

そこでまず調査官は、いきなり帳簿をめくり出すようなことはせず、軽い世間話から切りだしてきます。「最近めっきり暑くなりましたね」「節電の影響は大丈夫ですか?」「ビアガーデンに行きましたか?」などなど。


 

社長の心理としては「前置きはどうでもいいから、早く税務調査を始めてくれよ!忙しいんだから」と思ってしまうでしょう。

しかし調査官からすると、社長との世間話も重要な税務調査のテクニックの1つなのです。



 

税務調査を喜ぶ社長はいません。ほとんどの社長にとって、税務調査は初めて経験する、多くてもせいぜい2~3度目、というケースが多いでしょう。ですから特に調査初日は、社長が調査官を必要以上に警戒してしまうのも当然です。

しかし調査官も警戒されたままでは、社長とのヒアリングで有益な情報を引き出すことができません。

だからこそ、世間話をすることで、社長に心を開いてもらうことから始める、というのが調査官のテクニックなのです。そして世間話の中から、社長がついポロリとボロを出すのを待つのです。



 

社長が段々と打ち解けて口が滑らかになってくると、調査官は更にどんどん話し込んできます。


 

調査官:「社長はゴルフが好きなんですか?」

社長:「そうですね、まあたまに行きますかね。付き合いもありますし。」

調査官:「どれくらいのスコアでまわられるんですか?」

社長:「うーん、最近はダメでやっと100切れるくらいかな~」

調査官:「月に何回くらいゴルフに行かれますか?」

社長:「月に2、3回かな」

調査官:「プライベートでは誰と行ったりするんですか?」

社長:「プライベートでは、仲の良い社長連中と行ってるよ」

調査官:「プライベートで行っているゴルフも会社の経費になってるんじゃないですか?」

社長:「・・・」


 

これは非常に簡単な例ですが、社長が余計なことを話し過ぎたせいで、プライベートの経費を否認されてしまう典型例です。


 

では、「調査官の質問に対して無視をすればいいのでは?」と思われるかもしれませんが、これはダメです。

税務調査は受忍義務があるので、調査官の質問には必ず回答しなければなりません

しかし、上記の例にある通り、逆に話し過ぎてもダメなのです。

税務調査を受けるうえで大事なのは、「嘘は絶対に言うな。しかし、本当のことも言うな(=喋り過ぎるな)」。

これが鉄則なのです。

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