「2014年11月」のブログ記事

札幌の税理士ブログ 経営管理の要諦は、3つの指標のバランスと資金繰り ...売上高・粗利益率・固定費と資金繰りの円滑化

売上高・粗利益率・固定費の三つは極めて重要な経営指標です。
資金繰りを円滑に回しながら、この三つの指標をコントロールすることで、利益の最大化を図ることこそが経営管理の鉄則です。

売上高・粗利益率・固定費の相関関係について検証してみましょう。


売上高が伸びると固定費は上昇する傾向にあります。

売上高を伸ばすためには、人件費や広告費等諸々の経費を要します。
固定費も上昇します。
ただ、売上高の伸び高に対して、固定費の伸び高を抑えることができれば、その分だけ利益が増えます。
売上高が伸びる時に、固定費の伸びをいかにして抑えるか?
これが経営の要諦です。


売上高が急激に減少する局面においては、固定費の大幅な削減が必須です。

営業不振で売上高が激減する局面でも、固定費の削減を思い切ってできない経営者は少なくありません。
固定費は文字通り固定費です。
意図しないと削減できません。
この決断の遅れが致命傷になることを肝に銘じてください。
売上高激減なら即刻固定費の削減を行う、これが会社を守る要諦です。


売上高を伸ばそうとするがために、粗利益率を落としてしまうケースは少なくありません。

安売りや無理な仕入れ・生産のための原価アップが原因です。
売上高を伸ばしても、粗利益率を落としては意味がありません。
売上高を伸ばす時の前提条件は、粗利益率を落とさないことです。
最低でも、粗利益額を落とさないように管理してください。
売上高を伸ばす時に、粗利益率をいかにして落とさないか?
これも経営の要諦です。


固定費は簡単に増加します。

固定費の決裁権者は自社・自分です。
人を雇い入れる、広告費を使う、事務所を拡張する、すべて自分で決めることができます。
ゆえに、売上高の増加を前提に固定費の増加を計画した時、結果として、売上高は伸びていないのに、固定費だけが増加してしまう状況になりがちです。
固定費の増加を伴う経営判断は、売上高の増加基調等を見極めて、少し遅らせながら行うことが経営の要諦です。


粗利益率の低下を簡単に容認しないでください。

粗利益額=売上高×粗利益率、この算式を担保にして、粗利益率が下がっても、売上高が大きく伸びれば、粗利益額も増加するので問題ない、とする経営判断に遭遇します。
この考え方は、原則取らないようにしましょう。
これは、安売りを容認するためにはじき出した危険な方程式です。
粗利益率は、何が有っても守りきる、これも経営の要諦です。


経営計画は、

1.売上高をどうするのか?どの程度伸ばす、維持する、
  場合によってはどの程度落ちることを容認する。
2.粗利益率をどうするのか?どの程度上げる、維持する、
  場合によってはどこまで落ちることを容認する。
3.固定費をどうするのか?どの程度の上昇を容認するのか?
  維持する、削減する。

この三つの組み合わせで決まります。


売上高の伸びと粗利益率の向上は利益への貢献要因、一方、固定費の上昇は利益に対するマイナス要因、このバランスをとることで、良い会社に向かって成長できます。
逆に、このバランスが崩れると、会社は破たんに向かいます。

経営者は、売上高・粗利益率・固定費、どれにどのくらい影響を与えるのかを常に念頭に置きながら、一つ一つ決断してください。
そして、その結果を、数値で把握してください。そのために、財務諸表があります。これが経営管理です。
そして、これを続けることで、真の経営感覚が身に付きます。
多くの財務諸表を駆使した高度な経営管理を中小零細企業に求めるつもりはありません。
ただ、売上高・粗利益率・固定費、そして資金繰り、この4つの推移については、毎月~四半期(3ヶ月)のタームで管理してください。

当事務所が提供する「資金繰り円滑化サービス」(財務部長代行業務)は、この指標管理にも最適です。採用をご検討ください。

札幌の税理士ブログ 経営者に必要な【胆力】とは何か? ...【よく考える】この意味をよく考えてみましょう!

多くの偉人が、経営者に必要な資質の一つに『胆力』を挙げています。
『胆力』とは何か?考察してみましょう。

・高付加価値の商品やサービスを開発する。
・新しい販売方法を考える。
・効率的な業務の運営方法を考える。
・有事に対応する。


何かを考えるという行為は、大きな力を必要とします。
なかなか思いつかないことを頭の中から絞り出す、小さなひらめきに論理的な積み上げや検証を繰り返す、来る日も来る日も、そして行き詰っては元に戻り、そして前進する…
相応の何かを創造しようとすれば、わからないことを考え続ける力が必要です。
このプロセスに耐え得る力を『胆力』と定義すればわかり易いはずです。

「知力は論理を要求する。
しかし、論理的に考えるからといって、『最後の結論は論理的には不明確です』だけでは行動はとれない。
わからないことはわからないなりに認めて、しかし一定の方向が正しいであろうと自分なりに納得する結論に至る論理を構築できるための知力。
それが、行動のバイタリティーを生み出すのに、もっとも重要なのである。
では、知力を生み出す知のエネルギーとは何だろうか。
それは、わからないなりに考え抜くための『考える』プロセスを耐えるエネルギーであり、そのプロセスでの論理の積み上をきちんとできる脳と心のエネルギーである。」
(「よき経営者の姿」日本経済新聞社、伊丹敬之氏著より引用)

上記は、もっともわかりやすく『胆力』を解説しています。
※本誌は名著です。ご購読をお勧めします。


よく考える…この意味をよく考えてください。

企画やアイデアは偶然思いつくようなものではないはずです。
自分の頭に考えさせて、思いつかせるものです。
漠然と求めるものがあって、求めるもの自体も明瞭でない状況から、雲をつかむようにアイデアのかけらを寄せ集める、寄せ集めてみても形にならない、再度バラス。また、寄せ集めてみる、少し形が見えてくる、使い物にならないので一部を残してバラス。
何かが足りないので、仮説を立てて外部からも情報を集める。
時に何千回・何万回も繰り返しながら創り上げる…
これが企画やアイデアの正体です。
この過程で、脳細胞が何度も音を立てて破裂するぐらいの勢いで考えることが必要でしょう。


よく考えるために必要な能力こそが『胆力』です。

経営者には、胆力が必要です。
そして、胆力を持ち続けるためには、常に高いレベルのエネルギーを維持しておかねばなりません。
伊丹敬之氏のお言葉を借りるなら「…わからないなりに考え抜くための『考える』プロセスを耐えるエネルギーであり、そのプロセスでの論理の積み上をきちんとできる脳と心のエネルギー…」です。
故に、『胆力』は経営者にとって極めて重要な資質であって、かつ、その欠落は致命傷であると言われるゆえんです。


本田技研工業の第二の創業者と言われる名経営者の藤沢武夫氏は、以下の言葉を残して引退されました。

「三日間くらい、寝不足続きに考えたとしても間違いのない結論を出せるようでなければ、経営者とはいえない。
平常のときには問題がないが、経営者の決断場の異常事態発生のとき、年齢からくる粘りのない体での『判断の間違い』が企業を破滅させた例を多く知っている。…」
(「藤沢武夫の研究」かのう書房、山本祐輔氏著より引用)

『胆力』『よく考える』について、自分自身の生き方と照らし合わせて再考してください。

札幌の税理士ブログ 失敗したら総括してください。... 失敗を繰り返す社長、その原因はいつも同じです。

過去の失敗を経て、再起を図ろうとする社長様からの相談を時折受けます。
また、再起の末、成功を収められた社長様も少なくありません。
逆に、失敗を繰り返す社長様もおられます。


成功するか?失敗を繰り返すか?の差は、過去を総括できているかどうかで決まります。
「前回失敗した理由が自分以外にある」とおっしゃる社長様は、失敗を繰り返します。

運が悪かった、だまされた、景気が…、このような言い訳を繰り返す人は、ほぼ間違えなくこれからも失敗します。

「運が悪かった」は、「判断を間違えた」であり、「判断を間違える」のは「自分自身の判断基準が悪かった」からです。
結局、自信の能力不足です。

だまされた、景気が…、これも同じです。
運が悪かった、だまされた、景気が…、すべての事象を自身の問題として認識できない間は、何度でも同じ過ちを繰り返します。

再起した会社が経営危機に陥る理由は、前回失敗した理由と同じです。

売上至上主義、無管理経営で、ただやみくもに売上の拡大に奔走する社長が経営危機対策の相談に来所されました。
直近期大幅な増収でありながら、営業赤字に転落しています。
増収でありながら、利益率の大幅な低下、固定費の増大になっています。

そして、「売上をいくら伸ばしたら黒字になりますか?」とおっしゃいます。
前回の失敗の理由をお聴きすると、「リーマンショックによる景気の後退と、銀行の貸し渋り」と総括されます。

この社長は、「安売り症候群」と呼ばれる病に侵されています。
利益率より売上高、経営管理より、ガムシャラに売り歩く…、このような病です。

前回の失敗も同じでした。
今回も、同じ病が原因で経営危機に直面しています。


失敗の原因を確実に総括しておかないと、過ちを繰り返します。
原因を退治してください。

(当事務所)
「今回の経営危機の原因は、売上至上主義と無管理経営に端を発した収益の悪化です。
この結果を招いたのは、100%社長様、あなたの責任です。
社長様は、『安売り症候群』という社長の病を患っています。
前回の失敗の原因も、事情をお聴きすると、今回の原因と同じです。
リーマンショックや銀行の貸し渋り等ではありません。
この病を治療して直さないと、再度破たんします。」

と助言しました。

(相談者様)
「よくわかりました。どうすればよいですか?」

(当事務所)
「まず、売上高・粗利益率・固定費の三つをバランスよく構成する月次の経営計画を作ります。
売上至上主義を脱して、バランスの良い経営を目指します。
その上で、進捗を月次で管理します。
当事務所(病院)がお手伝いいたします。
『安売り症候群』、利益率より売上高、経営管理より、ガムシャラに売り歩く…、この病の完治を目指しましょう。」


失敗を経験することは、本来無駄ではありません。
学んだ分強くなることができるからです。

賢明な社長様は、前回の失敗の原因をしっかりと自覚して、総括をしっかり済まされておられます。
同じ轍を二度は踏まない、この決意で臨まれます。

一方、前回の失敗の責任を、自分以外の外部要因に転嫁されておられる社長様は、失敗の総括ができていないために、同じ過ちを繰り返しがちです。

他人の責任で自分が失敗することなど100%あり得ません。
失敗したら、必ず総括して、次に生かしてください。(小さな失敗でも)これを繰り返すことで、社長力が磨かれていくはずです。


このような相談も承ります。まずは、ご相談ください。

札幌の税理士ブログ 経営者業務と執行業務の比率は会社のステージによって変化する

中小企業経営者は、100%経営者業務のみを行っているわけではありません。

執行部分、大企業流に言うなら執行役員部分や部長、場合によっては担当者の仕事も担っています。

経営者業務と執行業務を分けて考えておかないと、どうしても執行業務に追われます。
結果として、経営者不在の経営が続くことになります。


■優秀な店舗デザイナーA氏は、数名を連れて起業しました。

A氏は優秀なデザイナーです。
デザインのクオリティーは抜群です。
デザインを24時間考え続けながら、素晴らしいアウトプットを行います。
クライアントからも高い評価を得ています。
執行者として評価するなら満点かもしれません。

一方、会社の経営は順調ではありません。
仕事を安定的に受注する仕組みがないからです。
A氏はいつも、店舗のデザインに関する読書に耽っています。
A氏は店舗デザインが大好きで、24時間365日そのことのみを考えています。

この会社は経営者不在の状況が続いています。
A氏は、自分の好きなデザインに対する執着は強いものの、経営を考えることが嫌い、苦手なようです。
会社としての成長は難しいでしょう。

本来A氏は、トップデザイナーとしての執行業務と、社長としての経営者業務を同時に担わねばなりません。

今のA氏は、後者の業務を行っていません。
経営が上手くいくはずありません。

逆に、創業者や小規模企業経営者の場合、自分自身が執行者としての役割を果たさず、もっぱら経営のみに専念することも、物理的に不可能です。
最も優秀な執行者、社員としての業務を担うことも必要です。


■経営管理に長けたB氏は、数名を連れて起業しました。

B氏は上場企業の取締役まで経験した敏腕ビジネスマンです。
経営管理は大の得意分野です。机上での計画書作りやマネジメントは得意ですが、現場で業務を執行するつもりはないようです。
大きな資本で、人材を確保して始める起業ならこれで良いのですが、小資本・少人数での起業には向かないタイプです。

創業者や小規模企業経営者の場合、自らが最も優秀な開発マン・営業マンでなければなりません。
この機能を他人に頼るのは、その資金力に無理があります。
経営者としての仕事だけでなく、執行者としての仕事の比率を高くとる必要があります。

小さな会社と大きな会社では、その仕組みが異なります。
小規模創業から企業規模を拡大できた経営者は、その経営者としての仕事と、執行者としての仕事の割合を上手にコントロールできてきたようです。


■経営者業務と執行業務の業務比率のイメージ…

◆創業時の業務比率、経営者業務:執行業務=2:8
◆5人超の人員の時の比率、経営者業務:執行業務=6:4
◆10人超の人員の時の比率、経営者業務:執行業務=9:1
◆30人超の人員の時の比率、経営者業務:執行業務=10:0


創業時の業務比率、経営者業務:執行業務=0:10の経営者がいます。
A氏です。
食ってはいけるかもしれませんが、会社の成長は望めません。

創業時の業務比率、経営者業務:執行業務=10:0の経営者がいます。
B氏です。
そもそも会社が立ち上がらないはずです。
(大資本での創業は除く。)

経営者は、会社の置かれている状況やステージによって、その業務分配比率をバランスよく調整していかねばなりません。
このバランス感覚も、経営者にとって必要な資質の一つです。

貴方の会社のステージはどこですか?
貴方の業務分配比率は適切ですか?

自問自答してください。

| 1 |

カレンダー

<   2014年11月   >
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

最新の記事

カテゴリ

月別アーカイブ

最近のコメント

PAGETOP