「2014年12月」のブログ記事

札幌の税理士ブログ 保証付き融資を2度断られた企業が3度目で融資を受けられた経緯(その1)

保証協会の保証付き融資は、審査をするのは保証協会ですから、基本的にはどこの金融機関から申し込んでも同じ結果となります。
本日は、保証付き融資を2度断られた企業が、数か月後に別の金融機関で保証協会の承諾を得られた事例を紹介します。
弊所が財務部長を代行しているA社の事例です。

アパレル小売業を営むB社長は、日本政策金融公庫の創業融資を受けて独立しました。
その後、当初の想定を上回る売上を計上したため、決算の1か月前に増加運転資金が必要となり、日本政策金融公庫とX信用金庫に融資の相談をしました。
現在の業績と今後の業績見込みを説明したところ、どちらの担当者も前向きに相談に乗ってくれ、日本政策金融公庫は追加融資、X信用金庫は保証付き融資を申し込むことになりました。
A社にとっては初めての保証協会利用です。

X信用金庫の担当者を通じて保証協会に打診した結果、保証協会からは「前向きに検討が可能なので、1期目の決算書が出来上がってから本申込を入れてください。」との回答を得ました。
一方、日本政策金融公庫は、「すぐにでも(決算前でも)追加融資が可能。」との回答です。

直近で借入がある場合、新たな融資を見送られるケースがあるため、日本政策金融公庫の融資を先に受けても良いかをX信用金庫の担当者に相談しました。
回答は、「日本政策金融公庫にも、融資の申込をしていることは既に協会にも伝えてある。問題は無いと思うが、念のため、決算書に借入残が出ないよう来月1日に融資を受けてもらえないか。」というものでした。
よって、X信用金庫の担当者の指示通り、決算月の翌月の1日に日本政策金融公庫から融資を受けました。

それから1か月後、X信用金庫の担当者が転勤になってしまいました。
このX信金の担当者は、金融マンとしての情熱とスキルを持ち合わせており、これまでも多くの関与先様の難しい融資案件を引き受けてくださった方です。
担当が変わってしまうことに不安はありましたが、本件に関しては、「決算内容も良く、保証協会の担当者も前向きでしたので多分大丈夫でしょう。」との見解をもらっていたため、あまり気にしていませんでした。

さらに1か月後、決算書が出来上がった時点で、後任の方を通じて保証協会に本申込を行いました。
断られることは想定していませんでしたが結果はNGでした。
後任の方にNGとなった理由を聞いても、「良くわかりません。」とあっさりしています。
後任の方の経験が浅いため、保証協会の本音を引き出すことが出来ないのか、もしくは、私との付き合いが浅いため、警戒して本音を言ってくれないのか判断つきかねましたが、NGになった理由を聞き出せなければ今後の対策を打ちようがありません。
A社の業績が悪ければ、業績が理由であることは容易に推測できますが、業績は悪くありませんでしたので余計に不安です。
断られる理由として考えられるのは下記です。

・直近で公庫の借入があり、これ以上の資金は不要と判断された。
・わずかではあるが、社長への貸付金が発生しており、これが
 問題視された。
・(個人信用情報など)自分も知らない決定的なネガティブ要
 因がある。Etc

NGの理由が「直近で日本政策金融公庫から融資を受けているのでもう少し様子を・・・」ということであれば何ら問題ありません。
しかし、勝手な誤解や勘違いがNGの理由として記録されてしまうと、今後新たな融資を受けるのが難しくなる危険性があります。
A社にとっては初めての保証協会取引ですので、このような事態は避けたいところです。

・・・その2につづく

札幌の税理士ブログ 金融機関対応のコツ ...各金融機関の特性を理解してお付き合いしましょう

融資の審査時に、主に決算書だけで判断する金融機関もあれば、個人や家族のことまで詳細に聞きとりをする金融機関もあります。
それぞれの金融機関の特性を知っていると、余計なストレスを感じることなく対処できます。

金融機関の種類を大きく分けると、メガバンク、地方銀行、信金信組、政府系になります。
いずれの金融機関も商品は融資(お金)ですが、各金融機関の価格(金利)と審査の方法は違います。

総じて価格(金利)が安いのはメガバンクと政府系金融機関です。
同じ商品であれば、当然価格が安いところにお客様は集まりますので、メガバンクは多くの見込み客の中から融資先を選定することが可能です。
よって、メガバンクは、数多くの見込み客の中から、無理をせず、信用力の高い企業とだけお付き合いをしようとします。

一方、お金の仕入れコストが高い信金信組は、価格(金利)でメガバンクに勝てません。
メガバンクから0.7%の金利で融資を受けられる優良企業が、わざわざ2.5%の金利で融資を受ける理由はありませんので、信金信組は、メガバンクが融資をしない企業の中から融資先を探すことになります。

企業の信用力が違えば審査の方法も変わります。
メガバンクの審査はシンプルです。
決算書を見て、業績や財務内容の良い企業に融資をします。
決算書の内容が悪ければお断りします。
業績や財務内容に問題のある中小企業に対し、審査に手間暇をかけて融資をしようという姿勢はあまりありません。

一方、価格競争力で劣る信金信組には、決算内容が超優良な企業は集まりませんので、決算書だけで審査をしていては、融資をする先がいつまでも見つかりません。
よって、社長個人、配偶者や子息の資産状況等も調べ、融資出来る材料を何とか見つけだそうとします。

個人的な家族構成や資産状況等を詳細に聞かれるのは、気持ちが悪いと感じる方も少なくないでしょう。
中には、金融機関に情報を与えすぎるのは良くないと考え、あえて少ない金額を申告する方もおられます。
決算書だけで勝負できる、もしくはそこまでして借りる必要が無いのであれば問題ありませんが、借りる必要があるならば逆効果です。

メガバンクと信金信組だけでなく、メガバンクや信金信組の中でも違いがあります。
各金融機関の特性を理解することで、「今まで一度も個人資産のことなど聞かれた覚えはない!」と怒ることなく、金融機関とスムーズに話を進められるようになります。
金融機関対応で疑問を感じていることがあれば、是非当事務所にご相談ください。

札幌の税理士ブログ 価格を上げることに積極的な経営を行ってください

円安が進んでいます。
円安にはメリットもありますが、当然デメリットもあります。
中小零細企業には、原材料の価格が上昇するデメリットがあります。
対応しなければなりません。

また、国策として物価の上昇が謳われています。
年率2%が目標です。
延期されましたが、消費税は10%になります。


自社の商品やサービスの値段を上げざるを得ない局面が続きます。
物価上昇トレンドに、上手に適合してください。


■価格転嫁してください。

原価が上昇すれば販売価格に転嫁する、これが常道です。

・(×)価格に転嫁できるかどうかで悩む。
・(○)どうすれば転嫁できるかで悩む。

後者で悩んでください。

原価・仕入れ価格が上昇しても売価に転嫁できない、と結論付ける経営者は少なくありません。
これは安易すぎます。
思考放棄です。
また、消費税の増税分すら上乗せできない、これは重症です。

価格に転嫁しても、売上(利益)を落とさない方法を探す、こう考えるべきではないでしょうか。
原価・仕入れ価格の上昇を売価に転嫁しながらも、売上(利益)を落とさない方法を考える、このためには相応の努力が必要です。
A案、B案、C案、それらの組合せなど、創意工夫と知恵が必要です。


■価格転嫁する、この選択をすることで、付加価値アップの必然性が生まれます。

当面続く物価上昇局面において、価格転嫁を前提に創意工夫を重ねていく会社様と、価格転嫁できないことを前提に創意工夫を怠る会社様に分かれてしまうのでしょう。

価格への転嫁は付加価値アップの試練を与えます。
商品やサービスへの創意工夫が求められます。

価格の据え置きは、付加価値アップの意欲を奪います。
コストに対する過度の忍耐から、知恵の創造・付加価値アップは生まれません。

5年後・10年後、前者と後者には大きな差が生まれます。


■過去におけるこの考え方の差が、現時点の企業の優劣に表れています。

価格の上昇に消極的な判断を続けてきた会社は、付加価値アップへの挑戦を怠り、結果、値段を上げると売れない実態を余儀なくされています。
一方、価格の上昇に積極的に取り組んできた会社は、それに見合う付加価値アップへの挑戦を繰り返してきました。
結果、値段を上げても売上を落とさない企業力を構築できています。


■自社の過去を振り返り、今後の価格戦略を構築してください。

1.原価や仕入れ価格の上昇分は、確実に価格転嫁してください。
2.今後の消費税増税分は、そのすべてを価格に転嫁してください。
3.価格転嫁するために、様々な創意工夫を行ってください。
  この創意工夫こそが経営そのものです。
4.価格を上げることに積極的な経営を行ってください。

価格転嫁を行わない消極的な経営ではなく、より良いものを創り出して単価アップを狙う経営を目指していただきたいと思っています。
後者の方が上手くいくことを、少なくとも歴史と統計は証明しています。
この機会に、自社の価格政策についてもご再考いただければ幸いです。

札幌の税理士ブログ 業績が悪くないのに融資を断られた場合  ...一度融資を断られると次に融資を受けるのが難しい

融資を断られる理由で最も多いのは、業績不振による赤字や債務超過です。
断られるのは残念ですが、やむを得ない理由であり納得できます。
しかし、業績が悪くないにもかかわらず、融資を断られるケースがあります。
総合的な判断で・・・釈然としない回答です。

業績は悪くはないのに融資を断られた場合は、次に融資を受けるのが難しくなることがありますので注意が必要です。
「業績が悪い」という理由で断られた場合は、「業績が良くなれば」融資を受けることが出来ます。
業績が悪くないのに、「総合的な判断で」断られた場合は、何をどう改善すれば良いかが分かりません。
まず、原因を突き止める必要があります。


■業績や財務内容以外で断られる理由
・前回の借入れから時間が経っていない。
・ノンバンク等からの借入れがある。
・過去に延滞がある。
・事業計画に無理がある。
・決算書に疑義がある。 etc...


中でも特に厄介なのは「決算書に疑義がある」とされている場合です。
金融機関には断った記録が残っており、前回断った理由が改善されない限り、次の融資も審査を通す訳にはいきません。
決算書そのものが信頼されていないとなれば、改善の方法が無くなってしまうため、新たな融資を受けることが大変難しくなります。

利益があまり出ていないことを指摘された時に、「本当は儲かっているけど、わざと利益は少なくしています。」と答えたり、資産が少ない事を指摘された時に、「資産は個人で持っているので決算書には載せていません。」と答えたりした経験はございませんでしょうか。
いずれも審査をクリアするために良かれと思って答えたつもりでしょうが、全くの逆効果です。

金融機関は決算書で審査を行います。
その決算書が正確に作られていないことを主張してしまっては、審査以前の問題になります。
利益が出ているにもかかわらず「総合的な判断で・・・」と断られてしまった場合は、まず断られた原因を突き止める必要があります。
「融資を断られたが釈然としない」と感じた経験のある方はご相談ください。

札幌の税理士ブログ ビジネスモデルの検証 ...ブルーオーシャン・フリー・ドミナント出店

ビジネスモデル(わかりやすく『ビジネスの型』と訳します)について検証してみましょう。

すべての会社が何らかのビジネスモデルを持って経営しています。
そして、そのビジネスモデルを磨き込みながら成長する会社もあれば、過去のビジネスモデルを踏襲することのみに甘んじて、衰退していく会社も少なくありません。
斬新なビジネスモデルで、急成長を遂げる会社もあります。
様々なビジネスモデルを理解した上で、自社に応用することをお勧めします。
そのためにも、ビジネスモデルの成功例を熟知することが重要です。
経営学を教える経営学修士(MBA)課程では、徹底した事例によるビジネスモデルの研究に多くの時間が費やされています。

代表的なビジネスモデルを紹介します。
『ビジネスモデル教科書』今枝昌宏氏著・東洋経済新報社から多くを引用させていただきます。
ビジネスモデルを短時間で学ぶのに最適な書籍です。
ご購読をお勧めします。

●ブルーオーシャン…『俺のイタリアン』など
1.高級食材を一流のシェフが調理して提供するお店は、相応の店構え、相応の価格が設定されています。
2.一方、大衆食材・加工済み食材を提供するお店は、それに応じた店構え、応じた価格が設定されています。
3.高級食材を一流のシェフが、大衆的な店構え・大衆価格で提供する、この業態が『俺のイタリアン』です。
従来の提供価値の組合せ(1か2)に修正を加え、新たな市場を創出し、市場を先占しようとする新しいモデルです。

●フリー…『オンラインのゲームメーカー』など
IT企業など提供役務に原価のかかりにくいオンラインのゲームメーカなどは、初期のサービスを無料で提供して顧客を引き込み、一定以上のラインから課金を始めます。
無料の役務で引き込んでおいて、有料サービスに導く、入り口が無料であるためにフリーと呼ばれています。
役務提供に原価を必要としない業態に最適です。

●ドミナント出店…『コンビニエンスストアー』など
対象エリアに過度な密度で出店することで、競合相手の新規出店を阻止する方法です。
自店間競合による収益悪化を伴うまでの密度、これがドミナント出店成功のポイントです。
直営店による出店が原則とされているモデルですが、FCを多数配するコンビニエンスストアー業界でも多用されています。

●敵の収益源の破壊…『Yahoo Japan』など
物騒な名称ですが、まさに名前通りです。
楽天などの有料オンラインショッピングに対して、その分野での収益を目論んでいないYahoo Japanは、オンラインショッピングの手数料無料化で対抗しました。
自社の収益源でない部分を、そのコストに耐え得るなら、無料で提供することで、競合相手にダメージを与え、顧客を自社に取り込もうとする方法です。

●購買代理…『ミスミ』など
金型部品の商社であるミスミは、部品を仕入れて売る販売代理から、顧客の購買を代行する購買代理に立ち位置をスイッチして大成功しました。
販売代理から購買代理へのスイッチは容易ではありません。
販売側の利益と購買側の利益、どちらの利益を代行するかは、その経営方針が180度異なるからです。
このモデルは、市場の成熟化を背景に、広義には家電やGMSの業態
などにも浸透しています。
イオングループは、供給者の販売代理ではなく、消費者の購買代理と言えるでしょう。

●レーザーブレード…『エプソン』など
プリンターを比較的低額で販売して、インクを比較的高額で販売する、携帯電話本体を低価格で販売して、通信料で稼ぐ、こんなモデルです。
所有した製品に対して、その製品を使い続ける期間に支払われる総額を計算して当初価格を設定する、多くの分野でこのモデルを採用しています。
インクだけを安く提供する競合に、うまみを持っていかれないようにすることがポイントです。
また、ひとつ間違えると安売り合戦に陥ります。

●プラットホーム…『Face Book』など
●ソリューション…『IBM』など

この機会に、貴社の『ビジネスモデル』を再考してください。

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