「2016年1月」のブログ記事

札幌の税理士ブログ ザ・地方公会計 その15 ~ 資金収支計算書 ~

今まで解説した「貸借対照表」「行政コスト計算書」「純資産変動計算書」は、発生主義の考え方に基づいて作成されるものでした。

今回解説する資金収支計算書は、現金主義の考え方に基づくものであり、従来の公会計にほぼ近いものです。

ただ企業会計におけるキャッシュフロー計算書の考え方を取り入れ、資金収支を次の三つに区分しております。

1.業務活動収支
2.投資活動収支
3.財務活動収支

まず業務活動収支は、自治体のコスト支出や税収等の収支であり、行政コスト計算書と純資産変動計算書を現金主義に置き換えたものとほぼ一致します。

投資活動収支は、固定資産の取得や売却、貸付金の支出など、自治体が行った投資の収支です。

財務活動収支は、地方債の償還や支出など、自治体が行った借入れ等の収支です。

なぜこのようなものを作成するのかというと、民間企業においても言えることですが、発生主義的な目線だけでなく、現金主義的なな目線も持ち合わせて多面的に財務状況をみることが重要だからです。発生したけれども回収されていない(支出されていない)という取引が多ければ多いほど、利益と現金増減差額とのギャップが大きくなります。

以上、四つの財務諸表をご紹介しました。
どれか一つに偏ることなく、全てを立体的に分析することによって真の経営状況が見えてきます。

札幌の税理士ブログ ザ・地方公会計 その14 ~ 純資産変動計算書 ~

行政コスト計算書で算出された「純行政コスト」に、財源(税収等・国県等補助金による収益)を加算して、最終的な損益を算出します。

ここで企業会計と大きく違うのは、その最終損益を更に「固定資産等形成分」と「余剰分(不足分)」の二つに分けていることです。
その理由については総務省のガイドライン等ではあまり明らかにされておりませんが、私が思うに、固定資産の購入等はコストと財源との差額(=企業会計における利益とほぼ同義)により賄うべきものであり、その差額の範囲内で購入等が行われている場合には「余剰分」がプラスとなり、そうでない場合はマイナスとなります。マイナスだと赤信号(黄信号?)ですよ、ということではないかと思われます。

札幌の税理士ブログ ザ・地方公会計 その13 ~ 行政コスト計算書3 ~

経常費用のうち「業務費用」は、私たちが普通に想像する費用(コスト)とほぼ同義です。
企業会計でいうところの販管費・営業外費用とほぼ一致します。

大きく「人件費」「物件費等(固定資産の維持管理費・減価償却費など)」「その他の業務費用」に分類されますが、特に説明は不要でしょう。

経常費用から経常収益を差し引いて「純経常行政コスト」を算出し、それに「臨時損失」「臨時利益」を加減算します。

臨時損失・臨時費用は、企業会計でいうところの特別損失・特別利益とほぼ同義です。固定資産除売却損益などが該当します。

そして最終的に「純行政コスト」を算出し、そこから「純資産変動計算書」に移ります。

札幌の税理士ブログ ザ・地方公会計 その12 ~ 行政コスト計算書2 ~

経常費用は、大きく二つに分かれます。

「業務費用」
「移転費用」

です。

上記のうち「移転費用」が少々分かりにくいのですが、まず例えば地元企業などに支払う補助金が該当します。企業側にしてみれば補助金は収入ですが、支払う側の自治体にしてみればこれはコストとなります。

他には「社会保障給付」。これは社会的弱者に対して支払われるものであり、弱者側にしてみれば収入ですが、自治体側にしてみればコストです。

あとは「他会計への繰出金」。自治体の会計は、一般会計と特別会計に分かれます。特別会計は独立採算であることが原則ですが、財源が不足する場合など一般会計からの資金繰入が行われることがあります。

これらを総称して「移転費用」といいます。つまり住民や特別会計など、他者・他会計に移転するコストのことです。

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