「2016年2月」のブログ記事

札幌の税理士ブログ 投機、投資、消費そして浪費 ...削減すべき支出とそうでない支出をわきまえよ

ビジネスというものは、とにかくお金がかかります。
いくら頑張ってお金を稼いでも、まるで札束に羽が生えているかのように消えて無くなるものです。

お金の支出は、大きく次の四つに分類されます。

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1.投機
  …余った資金を金融商品や不動産などで運用することをい
   います。成功すると莫大なリターンを得ますが、失敗す
   ると元本割れするどころかゼロになることもあります。
   ビジネス自体への利点は特にありません。
2.投資
  …将来のビジネスの成長・拡大を目的とした支出です。生
   産性を高めるための設備、従業員の採用・教育、ホーム
   ページの制作ほか広告宣伝費用、マーケティングコンサ
   ルタントの報酬など様々なものがあります。
3.消費
  …必需品(サービス)に対する支出です。文房具代、オフ
   ィスの家賃、光熱費などがあります。
4.浪費
  …単なる無駄遣いです。
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上記のうち、最も重要なのが「投資」であることは言うまでもありません。
この厳しいご時世において、私たちは常に前進し続けなければなりません。
現状に甘んじることなく、ビジネスモデルをより一層改善し、成長させなければ生き抜くことはできません。
そのためにはとにかく投資、投資、先行投資です。

投資の次に重要なのは「消費」です。
会社を人間に例えるならば、生活必需品。
好き嫌いに関わらず、絶対に支出しなければならないものです。

経費削減という言葉がありますが、消費においてそれは当てはまります。
無駄遣いせず、よりリーズナブルなものを必要最低限支出すべきでしょう。
しかし投資の削減は慎重に考えるべきです。
「売上げが減って資金繰りが厳しいから、広告宣伝費用を削減しよう」などという経営判断は愚の骨頂であり、むしろ厳しいからこそ積極的に投資すべきである、と言えます。

なお賢明な方にとっては蛇足でありますが、「投機」や「浪費」は徹底的に削減すべきであろうことは言うまでもありません。

さて、振り返ってみてください。あなたの会社がいま支出したものは、投資ですか?消費ですか?それとも浪費ですか?


…上記で四つの類型をご紹介しましたが、物事はそう単純ではありません。
同じ支出であっても、考え方一つで消費にもなり、投資にもなり得るものがあります。

一例を挙げましょう。

今の時代、自社ホームページを持つのは当たり前といっても良いでしょう。
とにかく安く済ませようと思えば、いくらでも安くできます。
5~10万円程度でそれなりに見栄えのよいものを作成してくれる業者もおりますし、無料で自作できるソフトも存在します。

しかし、所詮は安かろう悪かろうです。お客様は馬鹿ではありません。
そんなホームページをみて「この会社に仕事をお願いしよう」と考える人が果たしてどれだけいるでしょうか。

その一方で、あえて数百万円単位をかけて動画やスマホサイト、ワードプレスを活用したコラムなどを盛り込み、かつグーグルやヤフー、フェイスブックなどの有料広告で閲覧数を増加させる、というような手段も有り得ます。

要は「多少お金は掛かっても、このホームページを通じて顧客獲得できれば十分に元は取れる」という発想です。

ホームページの制作という行為自体は同じですが、その内容は全く異なります。
前者は消費であり、後者は投資です。

投資というものは、ケチな発想では生まれませんし、生んだとしてもその効果はたかが知れております。
ここぞと腹をくくる覚悟が必要です。

その支出が単なる消費になるか、それとも莫大なリターンを生む投資になるかは、経営判断一つで分かれます。

消費はいくらケチっても構いませんが、投資は決して値切ることなく(値切ると相手の心が折れてやる気を失くし、最終的な効果が半減します)、むしろ財布の紐を緩めましょう。


投資の効果は、その支出額にほぼ比例する傾向があります。

もちろん100%の保証はありません。投機ほどハイリスクではありませんが、絶対的な成功が保証される投資はまず有り得ません。

しかし相応の額を支出するということは、それなりの覚悟が伴います。
必ず元を取ってやるぞ、という気迫が生まれます。
逆に中途半端な支出額だと、まあ失敗してもいいか、と気が緩みます。

その辺りのバランスを踏まえた上で、身の丈に合った適切な投資をすべきでしょう。
足元の資金繰り、財務体質などを総合的に判断した上で、たとえ失敗したとしてもビジネスの屋台骨を揺るがさない程度の効果的な投資を行うべきです、原則的には。

しかし経営とは経営者の人生を賭した壮大なものでありますから、ときには身の丈を超えた投資もあって然るべきでしょう。

「今年度は先行投資をする年にしよう。大赤字であっても仕方ない。取引銀行にはあらかじめ説明し、理解を得た上で当面の資金繰りに支障をきたさないよう融資を受けておこう。翌年度は絶対に投資赤字を回収するぞ!」

これぐらいの気迫で臨めば、何とかなるものです。あとは運です。
神様が何とかしてくれるでしょう。

札幌の税理士ブログ コンフォート・ゾーン ...なぜヒトはコタツの中から抜け出すことを嫌がるのか

人間の心には、三つの領域があります。

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1.コンフォート・ゾーン(Comfort Zone)
居心地の良い場所。気の置けない友人関係であったり、慣れた
仕事内容であったり、いつも食べる好物であったり。
この場所にいると、ストレスを感じません。安住の地です。

2.ラーニング・ゾーン(Learning Zone)
少々ストレスを感じる場所。苦手な友人と一緒にいるときであ
ったり、不慣れな仕事内容であったり、栄養満点だと分かって
いてもマズイと感じる食材であったり。
居心地の良い場所ではありません。コンフォート・ゾーンに戻
れるものならば戻りたい、という本音を感じます。

3.パニック・ゾーン(Panic Zone)
思考が停止し、何をどうすれば良いのか全く分からない場所。
顔も見たくないほど大嫌いな人との対話であったり、仕事上で
致命的なミスを犯してお客様に激怒されたときであったり。
適切に対処しようにも、その対処方法が分かりません。
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これらの領域は、常に同じであるということはまずありません。
親しい友人と取り返しの付かない喧嘩をしてしまったとき、その人間関係はコンフォート・ゾーンから一気にパニック・ゾーンへと移動します。

逆に、不慣れな仕事を数多くこなして段々と慣れてきたとき、その仕事はラーニング・ゾーンからコンフォート・ゾーンへと移動します。

色々なパターンがあるので一概には説明できませんが、一般的な流れとしては、人間が歳月を重ねて経験を積めば積むほど、コンフォート・ゾーンがどんどん広がり、逆にパニック・ゾーンが狭くなっていくのが自然であると言えましょう。

別の言い方をすれば、自分にとって何がパニック・ゾーンであるかを自覚し、その領域に踏み込まない知恵を付ける、というような行動パターンを多用することも有り得ましょう。

いずれにしろ、人間の本性として「コンフォート・ゾーンに居続けたい」、つまり「コタツの中から出たくない」という本音があるのは異論がないところだろうと思います。


ここで少しだけ、私(前島)自身の話をします。

平成19年の7月、北一条通り沿いのオフィスビル、今は無き北一条ビルの狭いレンタルオフィスにて、たった一人で独立開業しました。

その頃の不安感といったら、もう言葉では説明できないほどです。
ほとんどゼロからのスタートでしたから、「この先仕事を増やすことはできるんだろうか?」「資金が尽きたらどうしようか?」「家族を養うことができるんだろうか?」等々。

開業とほぼ同時期に次女が生まれたのですが、頭の中は仕事のことばかりで、とても育児のことを考える余裕なんて無かったです。
家内には多大な負担を掛けてしまったと思います。

そして、その不安感と闘いながら、少しずつ仕事は増え、スタッフの数も増えました。
私個人的には人並みの収入を得られる程度の金銭的余裕ができました。
しかし私の心に巣食う不安感は消えるどころか増すばかり。
ある一時期、数年間ほど、土日祝日もほぼ全て出勤していたような記憶があります。
特に何の用事が無くても、です。
職場にいないと、何となく気分が落ち着かないのです。
心の病、というほどではないのですが、相当なプレッシャーを抱えていたと思います。

そして今。
スタッフは10名を超え、そこそこの大所帯となりました。
私自身も、さすがに用の無い土日に出勤するようなことは無くなりました。
だからと言って不安感が無くなった、というわけではありません。
解決すべき課題は山のようにあります。
サービス内容を充実させて顧客満足度を高めなければならない、そのためにはスタッフを教育訓練しなければならない、自分自身ももっと勉強して人間性を高めなければならない・・・等々。かつて開業した頃とは、全く違う次元での不安感です。

・・・
ここで何を言いたいのかというと、人生におけるチャレンジというものは常に不安との闘いであり、そもそも心に不安がなければ有意義な人生とはいえないのではないか、ということです。

不安との戦いがなければ、私自身はここまで成長することはできませんでしたし(まだまだ未熟者ですが)、我が事務所もここまで大きくなることはなかったと思います。

不安感に支配されるのは良くないことです。
しかし、適度に付き合うことは精神性の向上をもたらします。

不安感は人生のスパイスだと思います。
不安感から逃げようとせず、きちんと向き合うべきです。


最初の話題に戻りますが、結局のところ、コンフォート・ゾーンに入り浸っていると、人は成長しないと思います。

ラーニング・ゾーンに真正面から立ち向かう勇気が必要です。
パニック・ゾーンをラーニング・ゾーンないしコンフォート・ゾーンに変える努力が必要です。

でも、常にラーニング・ゾーンに居続けると、それはそれで疲れて心折れてしまいます。
戦士の休息の場として、コンフォート・ゾーンの存在もたまには許容されるべきです。

そして、これが難しいところなのですが、ラーニング・ゾーンで戦うことによって、一定の領域がコンフォート・ゾーンへと移動します。
その瞬間から次なるラーニング・ゾーンへと戦闘場所を移す必要があるのですが、ついついそのコンフォート・ゾーン(ついさっきまではラーニング・ゾーンであった場所)で立ち止まってしまうことがよくあります。
ここはまだラーニング・ゾーンのままである、と錯覚してしまうのです。

私は最近よくトレーニング・ジムに通っているのですが、筋力が段々付いてくると、重りを少し増やして負荷をかけますよね。
そうしていくことによって筋力はより増します。慣れた重りでトレーニングを続けても筋力は増しません。

心に適度な負荷(不安やストレス)をかけ続けること、そしてたまに休息すること、これらを適度なサイクルで続けることが精神性の成長をもたらすと私は考えます。

札幌の税理士ブログ イノベーター理論 ...経営者はイノベーター(革新者)・創造的破壊者であるべし

マーケティングにおいて「イノベーター理論」というものがあります。
新製品・新サービスに対する関心度合いに応じて、消費者層を次の5段階に分けたものです。

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1.イノベーター(革新者・全体の2.5%)
2.アーリーアダプター(初期採用者・同13.5%)
3.アーリーマジョリティ(前期追随者・同34.0%)
4.レイトマジョリティ(後期追随者・同34.0%)
5.ラガード(遅滞者・同16.0%)
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全体の7割弱を占める多数派は上記3と4です。
いわゆる「周りの空気を読んで購入する層」とでも言いましょうか。

そして上記1と2の違いは少々微妙なところですが、イノベーターはとにかく「新しいもの」に目がなく、ベネフィット(その購入によって得られる利益)云々の判断はさて置き条件反射的に飛び付くタイプです。
慎重さに欠け失敗することも多いでしょう。

アーリーアダプターは同様に新しいもの好きではありますが、冷静にベネフィットを吟味した上で購入の是非を判断します。
感覚的な部分においては多数派とさほど大きく違いませんが、アンテナの鋭敏さにおいて決定的な違いがあります。

(この理論においては、アーリーアダプター層の購買意欲を如何にそそるか、がマーケティングの最大の胆(きも)となります。)

さて、この理論に基づき、企業経営者は如何にあるべきかを論じてみたいと思います。

10年ひと昔という言葉がありますが、今の時代においてその言葉はもはや陳腐化しております。
10年どころか1年、いや1ヶ月ないし昨日がひと昔になってしまうほど時代の流れは加速しております。
これは誇張ではなく、事実であります。

かような時代において、私たち経営者は全方位的に鋭敏なアンテナを張り巡らす必要があります。
ビジネス上の専門分野のみならず、時事問題や法改正、人事、財務、雑学などなど。

経営者は「イノベーターに限りなく近いアーリーアダプター」であるぐらいが丁度良い、と私は常々思います。
いや、時にはイノベーターの領域に半分首を突っ込んで失敗するぐらいでも良いのではないかと。
現に私が今まで見てきた限りにおいて、多数派的なマジョリティ層が優秀な経営者であった例はありません。

そして誠に残念なことに、私たちのような税務・会計でメシを食う者たち、そして一般企業において総務・経理に携わる方々の大部分は、私が見る限りどうやら「ラガード(遅滞者)」に属しているようです。
つまり周りの空気を読むどころか、読まないフリをして古い価値観にこだわり続ける層であります。

なぜラガードになってしまうのかというと、「新製品(IT分野の技術革新など)によって自分達の仕事が奪われてしまう」というような類の危機感が強いせいではないかと思うのです。


2015年は「クラウド(会計)元年」とも言える年でありました。

クラウドという概念は以前からとっくに市民権を得ておりましたし、特に目新しいものではありません。
しかしクラウド会計、つまりインターネット上で会計システムを運用する技術水準が一定の許容レベルに達した(つまり私たちがクライアントに対して自信をもってお勧めできるレベルに達した)という意味においては、2015年はまさに「元年」であった、と断言してよいでしょう。

このシステムを導入し活用することによって、私たちの仕事は劇的に変わります。例えば次のように・・・。

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1.インターネットバンキングと会計システムを連動させるこ
  とによって、預金通帳上の取引が自動的に取り込まれ、会
  計情報として記録されます。

2.かつ上記の取引パターンは会計システム上に記憶されるの
  で、翌月以降同じ取引があった場合には自動的に会計シス
  テムが勘定科目を選択します(一種の人工知能)。

3.他にも法人クレジットカードやクラウド型レジシステム、
  カード決済システム、給与計算システムやタイムカードシ
  ステム等と連携させることにより、旧態依然のアナログ作
  業はほぼ壊滅します。

4.今までアナログ作業に要していた労力と時間は大幅に短縮
  され、かつ浮いた労力と時間を営業活動や財務戦略など攻
  撃的分野に投下できますので、結果として人件費や設備投
  資等のコスト削減および収益の増加、財務体質の改善が実
  現します。
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これらは夢物語ではなく、今時点において市販されているシステムで十分に実現可能なことです。

・・・上記コラム1で申し上げましたが、経理・会計でメシを食う者たちがラガードになってしまう理由がお分かりでしょうか。
ITシステムに仕事を奪われてしまう時代の到来です。

しかし、これは時代の流れです。技術革新の波にあらがうことは出来ません。
昨今「マイナンバー」なるものが世間を賑わせておりますが、これは時代の流れの必然といいますか、現れるべくして現れたものです。
むしろ登場が遅すぎたぐらいです。

仕事の種類を問わず、人間がITやロボット、人工知能に仕事を奪われる時代の到来と言えましょう。

では私たちは一体何をどうすれば良いのでしょうか?
答えは簡単です。
人間にしか出来ない部分に特化すれば良いのです。
その際たるものの一つが「コンサルティング」だと思います。

本格的にコンサルティング能力の有無が問われる時代です。


2016年は、「勝ち組」と「負け組」の差が今まで以上に鮮明となる年になるでしょう。

私たちは、勝ち組として生き残るために努力すべきです。
では何をどうすれば良いのかというと、私は「創造」と「破壊」を繰り返すことに尽きるのではないかと思います。

創造とは、今までの価値観をゼロから見直し、新たな価値観を作り替えることをいいます。
つまり上記コラム1で述べた「イノベーター」「アーリーアダプター」としてのセンスが問われ
ます。

破壊とは、上記において創造した価値観を即ぶち壊すことをいいます。
朝令暮改、と言い換えてもよろしいかと思います。

何しろ昨日の常識が今日の非常識となるぐらいに技術革新等が目まぐるしい時代なのですから、そうする以外に活路は無いのです。

2016年、毎日有意義な創造的破壊を繰り返しましょう。

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