「札幌の税務調査」のブログ記事

札幌の税理士ブログ 一人親方への「給与支給」と「雇用契約」「社保適用」の問題

建設業などにおいて、いわゆる「一人親方」に業務を受注している場合において、その一人親方に支払った対価が「外注費」なのか「給与」なのか、という論点は、税務調査においてもほぼ必ずチェックされる事項です。

 

この論点について国税庁が見解を出してから、もうだいぶ年月が経っておりますので、今更大きな解説は不要でありましょう。

http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kobetsu/shotoku/shinkoku/091217/01.htm

http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/091217/

 

一人親方に対して日当ベースでの支給をしているケース(というか日当ベース支給がほぼ99%だと思います)は、税務調査ではほぼ間違いなく「これは外注費ではなく給与ですね」と指摘を受けますので、特に注意が必要です。

 

ところで、この論点を弊社クライアント先に説明する際、ほぼ必ず質問されることがあります。

 

「じゃあ、その一人親方を雇用しなければならないのか?」

「社会保険や労働保険をかけなければならないのか?」

 

結論から申し上げますと、必ずしもその必要はありません。

我々が一般的に言うところの「給与」と、税務上の「給与」とは異なる部分があるからです。概念としては、後者の方がずっと広いです。

 

たとえ雇用契約を結んでいない他人同士の関係であったとしても、その対価の支給が「実質的に(ココ重要です)」給与と対して変わらんでしょ、と判断されると、税務上は給与扱いとなります。

税務の世界は、あくまでも「実質で判断」です。形式はさほど重要ではありません。

 

なので、今まで通り、雇用契約を結び直すことなどしなくとも、一人親方として引き続きお付き合いし続けることは一向に構いません。

ただ、その対価の支給形態を上記の国税庁見解と照らし合わせて、給与と判断される場合には、その対価から所得税を源泉徴収する、ということになります。あと支給側の会計処理としては、消費税は不課税とすれば良いだけです。

 

実にややこしい話ですが、税の世界は、世間の常識とかけ離れた論点が数多く存在するのです。

札幌の税理士ブログ 鉄くずスクラップ等の売却収入に関する税務会計処理

建設現場などにおいて、鉄くずなどのスクラップが発生し、これを業者に売却することが多くあります。

 

その売却収入をキチンと「雑収入」として経理処理していれば全く何の問題もないのですが、私が様々な会社を見てきた限り、キチンと処理していないケースが残念ながら多いです。

 

税務調査において、この取引はほぼ必ず重点調査項目となります。

調査官は、まず間違いなく、その処分業者を反面調査します。そこで雑収入の計上漏れがないかどうかをチェックします。

おそらく処分業者は、このような反面調査を年がら年中何度も受けていると思われますので、その辺の記録はしっかりやっていると思われます。つまり、計上漏れは必ず見つけられます。

 

このような事例を聞いたことがあります。

「そのスクラップ処分代金は、従業員の飲み代など福利厚生に充当した。だから収入と経費の両建てになるので、何の問題もない。」

それが事実だとして、納税者側は、その福利厚生費を支出したことを立証しなければなりません。そもそも経理処理していなかったものを、いちいち領収書の保存などしている可能性は極めて低いと思われますので、立証するのは非常に困難でありましょう。

 

スクラップの売却は、一回ごとの取引は微々たるものであっても、それが何十回も繰り返されると結構な金額になります。

しかも調査官の側からすれば仮装隠ぺい行為と判断されかねません。かなり心証悪いです。
 

同様の事例は、他にも歯医者の金属詰め物の売却などでも見られます。

税務調査で指摘されないよう、これらの取引はしっかりと記録しておきましょう。

札幌の税理士ブログ 個人事業主に対する税務調査について

私個人の経験談で恐縮ですが、実は私、今まで個人事業主(不動産賃貸オーナー含む)の税務調査をほとんど経験したことがありません。

資格取得前の修業時代も含めて15年近くこの仕事をやっておりますが、今までたったの1件だけです。


しかし税務署には「個人課税部門」という専門部署が存在し、間違いなく一定数の税務調査は実施しているはずなのです。今現在弊社が関与する個人事業主は少なからずいらっしゃいますが、「税務署から調査依頼の電話がありました!」という連絡はまず来ません。

 

そこで私は以前から一つの仮定を立てております。

 

「個人課税部門の税務調査は、税理士が関与していない事業主を集中して狙っているのではないか?」

 

と。

 

さすがに法人は自力で決算・申告をするのは至難の業ですので、大部分の法人は何らかの形で税理士と関わっているでしょうが、その一方で個人事業主はそうでもないと思います。

個人の確定申告は(法人のそれと比べて)さほど難しいものではありませんので、税理士に頼らず自力で申告している方は多かろうと思います。

 

が、やはり税理士が関与する場合と比較して、税務上のミスも極めて多いだろうと容易に推測できます。

 

掛け売上の未計上

たな卸資産の未計上

前払金の費用計上

プライベート支出の費用計上

 

など、ミスの可能性を挙げればキリがありません。

税務署の側からすれば「税理士が関与していない個人事業主を調査すれば必ずミスを発見できる」と考えてしまうでしょう。

 

別に私は営業目的で上記の憶測を申しているのではありません。

 

お陰様で毎日多くのご相談を受けておりますが、なかには「今まで自分で確定申告をしていたが、先日税務署から始めて調査依頼の電話があった。何をどうすればよいか分からないので教えて欲しい。」というご相談も少なからずあります。そしてよくよくお話を聞くと、「これはちょっとマズいなぁ」と思われる申告をしているケースも多いです。

 

そして更に言わせて頂くと、例えば小規模企業共済などの節税対策を万全に実施していないケースも極めて多いです。

 

個人事業であっても、腕の確かな税理士に確定申告を任せることによって、無用な税務調査を防げたり、あるいは今まで知らなかった節税対策を実施できることが多いです。法人成りのタイミングをアドバイスすることもできます。

要は、税理士に支払う報酬以上のメリットを得られれば良いのです。

「今まで自分でやってきたから大丈夫」と安易に結論を下すのではなく、是非一度でもお気軽にご相談下さい。

札幌の税理士ブログ 税務調査シーズンに突入しました!

税務署は7月1日付で人事異動を行います。

 

その後7月中には調査先の選定を行い、8月から実地調査を本格稼働させます。

つまり、税務調査シーズンの本格到来です。

 

と、いきなり皆様を驚かせるようなことを申し上げましたが、普段特におかしなこと(つまり露骨な脱税行為など)をしていないのであれば、特にビクビクする必要はありません。

 

むしろドッシリと構え、経営に有益なアドバイスを聞き出してやろう、というぐらいの大らかな気持ちで臨みましょう。まあ、税務調査官が経営に有益なアドバイスをしてくれることは滅多にありませんが。。。、でもたまにはあります。

 

さて、調査に臨む際に注意しておくべきことを幾つか述べます。

 

1.日時

税務調査を、いつ行うか。

これは調査官の一存で勝手に決まるものではありません。

社長さんの都合を第一に優先し、スケジュールに余裕のある時期にして貰うよう、きちんと要望を述べて下さい。

 

2.事前準備

顧問税理士と、事前の打合せ等をしっかりと行いましょう。

通常の調査は過去3期分の帳簿等を重点的に調査しますので、その期間内の領収書や請求書、契約書類などの各種書類はしっかりと整備しておきましょう。

どの場所で調査して貰うかも大事なことです。来客の目に付く場所はさすがにマズイですから、密閉された部屋(立派な応接室でなく、書庫の隅などでもOKです)のスペース等を用意しておきましょう。

適当な場所が無い!という場合は、顧問税理士の事務所で調査業務を行うことも可能です。ただし会社の書類等を税理士事務所に持っていく必要がありますので、結構体力を使いますが…。

 

3.全ての対応は原則として顧問税理士を通じて行う

日頃慣れないことですので、税理士にお任せしましょう。

社長一人だけで対応しなければならないことはありません。必ず横に税理士を付け、対応しましょう。

調査官からの事務連絡等は、全て税理士を通じて貰うようにしましょう。

社長の独断で物事を進めてはなりません。

 

4.主張すべきことはきちんと主張する。

見解の相違、というものは必ず有り得ます。

調査官の言いなりにならず、こちらが主張すべきことはきちんと主張しましょう。

納得いかないことは、何度でも日を改めて交渉し続ければ良いのです。

 

5.度が過ぎた調査行為は、毅然として然るべき措置を執る。

世間で税務調査が恐れられているのは、何と言ってもこれに尽きましょう。

度が過ぎた現地調査の引き伸ばし、脅し、恫喝、行き過ぎた反面調査、調査官が勝手に作成した念書等への署名捺印強要など。

あってはならないことですが、残念ながら往々にして有り得ます。

このような際は、屈することなく、然るべき措置を執りましょう。

まずは税理士に相談です。やり手の税理士であれば、そのような場合の対処法は心得ております。

調査官は、公務員です。公務員は、様々な法や規則、通達等に縛られております。そのような決まり事に反する行為は、厳重に処罰されるべきものです。

調査官が法に反した行為を行っていることを、証拠に残しておく必要があります。一連の調査行為を全て録音しておくことをお勧めします。

 

他にもまだ沢山ありますが、まずはこの辺で。

納税者の皆様、頑張って下さい!

札幌の税理士ブログ 税務調査の最中に修正申告を提出したら、加算税の扱いはどうなる?

面白い判決が出ましたのでご紹介します。

 

過少申告加算税についての判例です。

 

過少申告加算税とは、期限内に一度提出した申告が間違っていた、などの理由で修正申告を提出して税金を追加納付した場合に、その追加納付税額に対して課される罰金のことです。

 

税率は、10~15%です。結構高いですね。

 

ところが、この過少申告加算税は、税務調査で指摘をされる前に自主的に申告納付すれば、かからないことになっております。

例えば、3月決算の会社。通常は2ヶ月後、つまり5月末日までに決算をし、かつ税務署に申告納付します。ところが、後になって、その申告内容が間違っていたことが判明した、追加で税金を納付する必要が生じた、とします。この場合はすみやかに自主申告して納付すれば、過少申告加算税はかかりません(ただし延滞税だけはかかりますが…)。

 

逆に、後々税務調査が入り、その調査で調査官に間違いを指摘されて申告納付した場合には、過少申告加算税がかかります。

 

さて、今回の裁判で争点となったのは、「税務調査の最中に、納税者が申告内容の誤りに気付いて自主申告した場合に加算税はかかるのか?」というものです。

 

簡単にまとめると、こういうことです。

 

税務調査が入りました。

調査官が黙々と調査している最中に、その会社の社員が、ある箇所の間違いに気付きました。

その箇所の誤りは、まだ調査官は気付いておりません。

その社員は、こう考えました。「今のうちに自主的に修正申告しておけば、過少申告加算税はかからないのでは?」と。

 

そしてその通りにしたところ、税務署から「過少申告加算税を支払って下さい」という通知が来たので、怒って裁判をしました。

 

その結果、(これはまだ東京地裁の判決なので、もしかしたら上告されるかもしれませんが)納税者の主張が通り、加算税はかからないことになったのです。

 

しかし、その判決文では、こうも書かれております。

もし調査官が先にその誤りに気付いて指摘した場合には、加算税はかかりますよ、と。



 

・・・



 

間違いは、誰にでもあります。

 

自らの間違いを発見した際には、すぐに修正申告した方が得ですよ、ということです。

そうすれば加算税はかからず、延滞税だけで済みます。

 

逆に、税務調査で指摘された後に修正申告すると、加算税と延滞税の両方を支払わなければなりません。
 

何事も、迅速な対処が大切だ、ということです。

札幌の税理士ブログ 会社経営者が知っておくべき税務調査の知識 その12 ~ 税務調査前に調査官がやっていること ~

税務調査をしたいのですが、と調査官から電話があった時点で、調査官が全く何も事前準備してない、ということはまず有り得ません。

会社の現場で行われる実地調査の前段階で、既に或る程度のことは調査されている、と考えておきましょう。

 

税務調査の前に行われるのは、主に「内観調査」と「外観調査」です。

 

内観調査とは内偵調査とも呼ばれるもので、特に現金商売の事業者に行われます。飲食店であれば、調査官は事前にランチやディナーを食べに来ている、と考えた方がいいでしょう。

そしてその際に、客数や客単価、従業員数、出前があるかどうかの確認の他に、現金の動きをチェックされます。

会計時に、ちゃんとレジを打っているかどうか。ランチ時にレジを打たずにお勘定している店舗が数多くありますが、これは要注意です。調査官からすると、「ランチ売上を申告してないのでは?」と疑われること必死です。

飲食店を経営している会社は、いつ調査官が内観調査に来ても疑われないように、普段から現金の取り扱いをきちんとしていることが重要です。

 

また、外観調査が事前に行われている可能性もあります。外観調査とはその言葉通り、外から見られているのです。店舗を営んでいると、外から客数を数えていたりします。

 

また、社長の自宅をチェックされることもあります。これは社長の生活状況をつかむことが目的ですが、会社の資産になっている車が自宅に置かれていないか(つまりプライベート専用なのに経費処理しているのではないか)どうかも見られているのです。

 

最後に、最近では調査官が会社のホームページは当然のこと、社長の個人ブログをチェックしたり、ツイッターやフェイスブックなどのソーシャルメディアも見られている可能性が高いです。

税務調査の連絡が入ったときだけではなく、税務署に怪しまれるようなネット上の書きこみは常に控えるべきでしょう。

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