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>社長の知恵袋 >3-1 赤字会社を清算したいのですが、手続きの概要を教えて下さい。


解散(登記) → 残余財産の整理 → 分配 → 清算結了(登記)、という流れになります。
法人格の存在は解散後も続き、清算結了をもって法人格は消滅します。

法人が解散する事由は、以下の通りです。

(1)定款で定めた存続期間の満了
(2)定款で定めた解散の事由の発生
(3)株主総会の決議
(4)合併(その法人が合併により消滅する場合)
(5)破産手続開始の決定
(6)裁判所による解散命令
(7)休眠会社の「みなし解散」

 上記のうち(1)〜(4)は、その法人が自主的に行うものであり「任意解散」と呼ばれるものです。そして(5)〜(7)は、法的な事由に基づくものであり「強制解散」と呼ばれるものです。ここでは上記のうち「任意解散」に的を絞って解説します。

おおまかなスケジュールは以下の通りです。

(1)株主総会の決議

総会日の2週間前(非公開会社は1週間前(定款による変更可能)、全員出席の場合は省略可)までに株主に対して招集通知を発します。そして議決権を有する全株主の過半数が出席し、かつ出席株主の3分の2以上の賛成(いわゆる「特別決議」と呼ばれるものです)をもって解散決議が可決されます。
株主総会においては、解散決議の他にも以下の事項を決議しておきましょう。

・解散の日(通常は総会日=解散の日、となります)
・清算人の選出(通常は代表取締役がそのまま就任します)
・清算人に対する報酬額
・役員退職金の支給額(就任日から解散日までの期間が算定対象となります)

(2)解散及び清算人の登記

 解散の日から2週間以内に法務局に出向き(司法書士に一任してもOKです)、上記(1)の株主総会議事録などを添付して登記申請を行います。登録免許税として39,000円が必要です。提出書類に不備が無ければ1〜2週間で登記されます。

(3)債権者保護手続き

 解散の日から遅滞無く、@官報公告、A知れたる債権者への通知を行わなければなりません。つまり「我が社(清算する会社)に対して債権を有する方は名乗り出て下さい」と世間全体に対して呼びかける手続きです。この申し出の期間は2ヶ月以上とし、それより短い期間は認められません。

(4)諸官庁に対する届け出

 解散登記終了後遅滞なく、税務署などに対して、解散登記した旨を知らせる必要があります。下記の「異動届出書」を、解散登記後の法人登記簿謄本を添付して、所轄の税務署、道税事務所及び市町村役場に提出します。

法人の異動届出書(本店所在地が札幌市の場合)
http://www3.city.sapporo.jp/download/shinsei/search/procedure_view.asp?ProcID=407

なお社会保険や労働保険などに関しても別途手続きが必要です。

(5)「解散確定申告書」の提出

 直近の事業年度開始日から解散日までの間を一期間として、解散日以降2月以内に解散確定申告書を提出し、税金が発生したならば同期間内に納付しなければなりません。 
なお、上記期間又は解散日前1年以内に終了した事業年度において欠損金額が生じた場合には、解散日以後1年以内に「青色欠損金の繰戻還付」を受けることが可能です(詳細は3-3-4をご参照下さい)。

(6)会社財産の整理・残余財産の確定

 財産の整理作業が長期間に渡る場合は、解散日から1年ごとに株主総会を開催し、「清算事業年度予納申告書」を税務署などに提出しなければなりません。
 また整理途中で財産の一部を株主に分配した場合は、その分配日の前日までに「残余財産分配余納申告書」を提出しなければなりません。

 基本的には会社財産の全てを現金化し、債務の全てを弁済します。債務の総額が財産の総額を上回る場合には、債権者に債権放棄してもらう必要があります。債権者が代表者あるいは関連会社ならば問題無いかもしれませんが、全くの第三者である債権者が安易に債権放棄に応じる可能性は低いです。この場合に債権者との話し合いが不調に終わった(或いは不調に終わりそうな)場合には、裁判所に対して「特別清算」「破産」などの法的手続きを申し立てる必要に迫られます。

(7)「清算確定申告書」の提出

 残余財産の確定日から1ヶ月以内(その間に財産分配の最終分配が行われる場合には、その日まで)に提出します。

(8)残余財産の分配

 株主に対して残余財産を分配します。その分配額が株主の拠出した資本金額を超えている場合は、その株主に対して「みなし配当課税」が課されますので、「みなし配当金額」の20%(非上場会社の場合)を源泉徴収して税務署に納付します。

(9)決算報告の作成・株主総会の承認

 残余財産の分配後遅滞なく行います。

(10)清算結了の登記

 上記の株主総会終了後2週間以内に法務局に出向き(司法書士に一任してもOKです)、上記(1)の株主総会議事録などを添付して登記申請を行います。登録免許税として2,000円が必要です。提出書類に不備が無ければ1〜2週間で登記されます。
 この手続きをもって、会社の法人格は消滅します。

(11) 諸官庁に対する届け出

 清算結了登記終了後遅滞なく、税務署などに対して、清算結了登記した旨を知らせる必要があります。上記(4)の「異動届出書」を、清算結了登記後の法人登記簿謄本を添付して、所轄の税務署、道税事務所及び市町村役場に提出します。

(参考法令)会社法471、同472



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