>社長の知恵袋 >3-6 清算会社の残余財産分配を受けた株主の税務について教えて下さい。
(1)株主が法人の場合
@株式評価損の計上
株主である法人が、その所有する株式につき清算手続きが開始されたからといって、直ちにその株式を評価替えして損金計上することは出来ません(ただし特別清算を除く)。非上場株式を例にとると、株式評価損が税務上容認されるには、以下に掲げる要件のいずれかに該当する必要があります。
(a)株式発行法人の資産状態の著しい悪化
(b)発行株式の価額の著しい低下
上記はやや抽象的な表現ですが、具体的に噛み砕くならば、(ア)特別清算・破産・民事再生法・会社更生法などの開始命令があったこと、(イ)株主法人の事業年度終了日における当該株式の時価が、取得価額に比して概ね50%を下回っていること、ということになります。
清算する会社というものは、その収益力及び財務内容に何らかの欠陥を抱えているパターンが多いので、上記(イ)に該当する可能性は非常に高いのではないでしょうか。
Aみなし配当
株主が残余財産の分配を受けた額につき、その額が当初拠出した資本金額を超えている場合には、その超えた部分は「みなし配当」として配当金と同様の扱いを受けます。
上記の「超えた部分」とは、つまり清算会社が今までの営業活動によって積み立てた利益の蓄積部分なのです。ですから、これは配当金と同様の性質を有するものであると考えるのです。
この場合のみなし配当は、法人税法上は通常の配当金と同様に取り扱われますので、「受取配当金の益金不算入」の規定により、その全額又は50%相当額を益金に含めないことが出来ます。
また、清算会社が残余財産の分配をする際において上記みなし配当が発生する場合には、そのみなし配当のうち20%(非上場会社の場合)を源泉徴収し、その徴収日の属する月の翌月10日までに国に納付しなければなりません。その源泉所得税額は残余財産の分配を受けた法人株主の法人税額の前払いとみなされますので、法人税額計算の際にはその法人税額から控除することが出来ます。
(2)株主が個人の場合
@みなし配当
基本的な考え方は上記(1)Aと同様です。
この場合のみなし配当は、所得税法上は通常の配当金と同様に取り扱われますので、「配当控除」の規定により所得税額を軽減することが出来ます。
(参考法令)法法24、同33の2、法令23、同68ニ、法基通9-1-7、同9-1-11
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