社長の知恵袋

>社長の知恵袋 >5-4 税務調査を防ぐ手段は全く存在しないのですか?


全くないわけではありません。

先に述べた「税務代理権限証書」、そして「税理士法第33条の2の書面(長ったらしいので以下「添付書面」と呼びます)」を申告書提出の際に合わせて提出した場合には、

(1)税務当局は、実地調査を行う前に、まず顧問税理士に「添付書面」に記載した事項に関する意見を
  述べる機会を与えなければならない。

(2)上記(1)の意見陳述により、税務当局の納得がいく説明が得られた場合には、その時点で調査は完了し、また申告
  内容に誤りがあることが明らかになった場合には、納税者側が自主的に修正申告するなどの手続きに移行する。

(3)上記(1)の意見陳述によっても税務当局の納得が得られなかった場合には、現地調査が開始される。

上記(3)は筆者の個人的見解です。添付書面を提出すれば税務調査を100%防ぐことができる、という規定になっておらず、条文内容が曖昧な点を残しているところが非常にもどかしいのですが、ともかく上記二点の文書を提出すれば、あとは顧問税理士の腕次第で(これって、結構なプレッシャーですね・・・)税務調査を限りなく100%に近い確率で防ぐことは可能となりましょう。

参考リンク

「税理士法第33条の2第1項に規定する添付書面」 http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/zeirishi/pdf/02.pdf
「税理士法第33条の2第2項に規定する添付書面」 http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/zeirishi/pdf/03.pdf

上記の参考リンクでお分かりの通り、顧問税理士が隅から隅まで申告内容をチェックした、という宣言書のようなものです。税務署がわざわざ調査に来ずとも私が責任を持って税務監査を行なった、という証(あかし)なのです。ですから、これを作成する税理士には相当な注意義務が要求されます。まさに「税理士生命を賭けた」書面と言っても過言ではありません。従って筆者の事務所においては別途特別料金を頂いて作成させて頂きます。それだけ手間をかける必要がある書類ですのでご了承下さい。

なお、上記二点の書面を提出したにも関わらず、いきなり税務署から税務調査の依頼があって困惑した、あるいは事前の意見陳述の機会が非常に形式的であった、という事例が現実に見受けられるようです。この制度が導入されたのは平成13年の税理士法改正に伴うものであり、まだ制度そのものが充分に浸透普及されていないという現状を差し置いても、これは絶対に許されないことです。断固毅然とした態度で臨むべきでありましょう。

(参考法令)税理士法30、同32、同35



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