社長の知恵袋

>社長の知恵袋 >5-6 税務調査に入られる可能性が高い会社って、例えばどんな会社ですか?


 税務当局がどのようにして調査対象会社を絞り込むかは、全くの謎です。筆者も何度か調査官との会話で探り出そうとしたのですが、なかなか口を割ってもらえませんでした(笑)。

 あくまでも推測の域を出ませんが、おおむね以下のような会社は調査に入られる可能性が高いものと思われます。

(1)現金商売(飲食店など)
(2)不正行為の多い業種(パチンコ業・貸金業・風俗業など)
(3)高額所得法人
(4)消費税などの還付法人
(5)アヤしい赤字法人
(6)関連会社の多いグループ企業
(7)決算内容が異常な法人
(8)同族法人
(9)決算の添付資料が杜撰(ずさん)な法人

 順番に説明します。

 まず上記(1)ですが、売上を抜きやすい、という過去の経験則によるものです。レジを打たずに社長のフトコロへ・・・、という行為が比較的行われやすいので、事前通知無しの抜き打ち調査が行われる可能性が最も高いのが現金商売の法人・個人事業者です。

 上記(2)も同じく過去の経験則に基づくものです。他には土木工事業やバー・クラブなどが集中的に狙われるようです。

 上記(3)は、儲かっている会社ほど何とかして税額を抑えようと不正行為を働く可能性が高い、という心理的な推測によるものです。欠損法人を調査するよりも多額の追徴税額を獲得できる可能性が高く、調査官にとっては効率が良いようです。

 上記(4)は、不正に還付を受けようとする法人を厳しくチェックしようとするものです。特に期間のズレなどを悪用して消費税の還付を受けようとする申告書を厳しくチェックしているようです。

 上記(5)は、何となくアヤしい匂いがするんでしょうね。本当は黒字なのに、決算内容を不正に修正して赤字申告する例が意外と多いらしいです。通常は赤字法人に税務調査が入ることは滅多に無いのですが、欠損金額を減らすために調査をする、という可能性は充分有り得ます。

 上記(6)は、税務当局の内部管理体制の見直し・機械化などに伴い、グループ企業を総合的かつ効率的に調査する体制が出来つつある、という時代背景によるものです。法人税・所得税といった税目別のタテ割り管轄ではなく、全ての税目を横断的に調査する「総合課税部門」が新たに創設され、グループ企業のグループ内取引や代表者一族の個人課税などを総合的に調査する事例が最近増えてきております。「調査官を混乱させるためにワザと取引内容をグチャグチャにしよう」という手口は通用しなくなっております。

 上記(7)は、過去数年間の決算内容をチェックしたうえで、「明らかにこれはアヤシイ」と思われる異常数値が発見された場合です。例えば、前期比あるいは同規模の同業他社と比較して外注費が異常に増加している場合、「架空経費ではないか?」と疑って実地調査する、というようなパターンです。

 上記(8)は、社長一族が経営している会社は公私混同が多いだろう、と決め付けて調査するパターンです。例えば代表者の個人的な飲食代や旅行費、代表者の妻子に対する高額な給与支給(ちゃんと働いていれば問題無いのですが、全く働いていないのに多額の給与が支給されるケースは非常に多いです。)などが厳しくチェックされます。

 そして最後に上記(9)ですが、勘定科目内訳書や法人事業概況説明書、個別注記表などの付属資料をしっかりと作成せず、省略箇所の多い状態で提出されると「ああ、この会社は何か隠したがっているな」と判断される可能性が高いようです。隠さずに、そして面倒がらずに全ての資料をちゃんと作成するのが結果的には良いようですね。



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